いざという時の安心のために加入する葬儀互助会。しかし、一度契約すると長期にわたる付き合いになるため、会社選びは慎重に行わなければなりません。数多く存在する互助会の中から、信頼できる、自分に合った会社を選ぶためには、いくつかの重要なチェックポイントがあります。第一に、最も重視すべきは「運営会社の信頼性と経営の安定性」です。互助会は、会員から預かった大切な掛金を元に運営されています。会社の規模や設立からの歴史、業界団体への加盟状況などを確認するのは基本です。経済産業大臣の許可を受けて営業していることは最低条件であり、許可番号が明記されているかを確認しましょう。また、法律で義務付けられている「前受金保全措置」として、どの保証機関と契約しているのかも重要な判断材料です。可能であれば、実際にその互助会が運営する葬儀会館を見学し、施設の管理状態やスタッフの対応から、その会社の姿勢を肌で感じることもお勧めします。第二に、「契約内容の透明性」です。月々の掛金で、具体的にどこまでのサービスが賄われるのかを徹底的に確認する必要があります。祭壇や棺といった基本セットだけでなく、ご遺体の搬送や安置、ドライアイスといった細かな項目が含まれているか、一つひとつチェックしましょう。そして、逆にプランに含まれておらず、追加料金が発生する可能性のある項目(飲食費、返礼品、火葬料など)についても、明確な説明を求め、書面で確認することがトラブルを防ぎます。第三に、「利用の柔軟性」です。契約者本人だけでなく、同居の家族も会員価格で利用できるのか。また、将来的に遠方へ引っ越す可能性を考え、全国の提携互助会でサービスが利用できるネットワークを持っているかどうかも、長く安心を続けるための重要なポイントとなります。これらの点を冷静に比較検討し、自分の価値観やライフプランに最も合った一社を選ぶことが、後悔しないための最善の道です。
失敗しない葬儀互助会の選び方