事情があって葬儀会場へ足を運べない場合や、海外在住などで物理的に参列が不可能な場合でも、現代では「リモート参列」や「弔電」「供花」などを通じて、遠方から心で見送ることが可能となっており、その想いの深さは現地にいるのと何ら変わりありません。オンライン葬儀サービスを利用すれば、自宅のパソコンやスマートフォンから式の様子をリアルタイムで視聴し、画面越しに焼香や合掌を行うことができますが、その際も部屋着ではなく喪服や地味な服装に着替え、正座をして画面に向かうことで、臨場感と緊張感を持ち、故人に対する敬意を表すことができます。画面越しであっても、読経の声を聞き、祭壇の花や遺影を見ることで、自分がその場にいるかのような感覚になり、涙を流して別れを惜しむことは十分に可能ですし、コメント機能を使って遺族にお悔やみの言葉を伝えることもできます。リモート環境がない場合でも、葬儀が行われる時刻に合わせて自宅で黙祷を捧げたり、故人の好きだったお酒やお菓子を供えて手を合わせたりする「遥拝(ようはい)」を行うことで、意識を葬儀会場へと飛ばし、魂レベルでの見送りをすることができます。また、弔電を送る際には、定型文だけでなく、「遠方より合掌しております」「心はそちらに向かっております」といった、行けない無念さとそれでも送りたいという熱意を伝える言葉を添えることで、遺族にとっても「遠くからも見守ってくれている人がいる」という心強さにつながります。大切なのは、距離や形式ではなく、「送りたい」という心のベクトルを故人に向けることであり、たとえ地球の裏側にいたとしても、その祈りは必ず届くと信じて、自分なりの方法で誠心誠意見送ることが、故人との関係を完結させるための大切な儀式となるのです。