日本の葬儀ニュースといえばマナーや費用の話題が中心ですが、海外に目を向けると、環境問題への意識の高まりを背景にした「エコな葬儀(グリーンフューネラル)」に関する驚きのニュースが次々と飛び込んでおり、世界の葬送トレンドが大きくエコシフトしていることに気づかされます。中でも特に衝撃的だったのは、アメリカの一部の州で合法化された「堆肥葬(コンポスト葬)」のニュースであり、遺体を藁や木片とともに専用の容器に入れて微生物の力で分解し、数週間かけて豊かな土(堆肥)にして自然に還すという究極のエコ葬送は、火葬によるCO2排出や土葬による土壌汚染を防ぐ画期的な方法として、環境意識の高い層から熱烈な支持を受けています。また、遺体をアルカリ性の液体に入れて加水分解する「水葬(アクメイション)」も、火葬に比べてエネルギー消費量が少なく有害物質も出さないとして、アメリカやカナダなどで導入が進んでおり、故人が愛した庭の肥料になったり、きれいな水として循環したりすることに「死後も地球の役に立ちたい」という意義を見出す人々が増えていると報じられています。ヨーロッパでは、再生紙や籐(とう)で作られた土に還る棺や、遺灰から樹木を育てる生分解性の骨壺が普及しており、墓地に墓石を立てずに森として管理する「自然葬墓地」も一般的になっているというニュースは、コンクリートで固められた日本の墓地事情とは対照的です。日本でも徐々に環境に配慮した棺やドライアイスの使用を抑える技術などが紹介され始めていますが、宗教観や火葬率99.9%という火葬文化の壁は厚く、堆肥葬のようなドラスティックな変化がすぐに受け入れられる可能性は低いかもしれませんが、地球環境を守るという視点はこれからの葬儀において無視できない要素となることは間違いありません。これらの海外ニュースは、死体の処理という実務的な側面だけでなく、人間も自然の一部であるという謙虚な姿勢や、次世代に美しい地球を残したいという願いが、葬送の形さえも変えつつあるというグローバルな潮流を教えてくれる興味深い事例と言えるでしょう。